日本のチマチマ

日本はこのチマチマから抜け出せる日が来るのだろうか。
DSしかり、Zaurusしかり。
スタイラスで小さいものをちまちま、と。
そんなに小さいものを求めていないはずなのに、右から左まで「小さいものを!」「小さくて邪魔にならないのが美徳」ともてはやしています。
でも、本当にちっちゃければいいの?そのために犠牲になったものが多く無いですか?例えばUIとか、たとえばダイナミックな見え方とか発想とか。
iPadが登場した後、よく見かけるフレーズがあります。それは「iPad Mini/Nano」が出るまで待つ!って言葉。
私から言わせると、アホかっ、の一言です。

それ、ただのiPod Touchですから。まあ、中間という中途半端なサイズが欲しいってのもあるかもしないですが、そもそもチッチャイ端末でいちいち拡大しないと中身が見えないっていう使用上の問題に取り組む姿勢が違う。


→日本の発想 → 解像度を上げて全てボケずに表示が出来るようにする。
Appleの発想 → 端末を大きくして、拡大操作そのものを無くす。


日本は、あくまでも携帯性にこだわっているので、小さくなければいけない、という「通勤時間」を主体として考えるWalkman以降歩んだ悪しきソニー的な文化が根付いています。うさぎ小屋的な環境に長くいすぎたからかもしれません。そこであくせく働いて夢見る世界、そんな感じがみえて来ているのは私だけじゃ無いはずです。
必死に家族のために働いて、でも結果家族とくつろぐ時間を無くして、それでも…。

Appleというより世界は「くつろぎの時間」を大切していますよね。
如何に家などでゆっくりできるかを考え、そのなかでどうやって今以上の環境を手にいれるか。

iPadなんて、使い道なぁい、スペックも低い、Excel宛名職人も使えない、何に使うんだ、と落胆的に思ってしまう人は、残念ながら今の手の届く範囲で満足してしまっている人で、そういう人には『こういう時にサクッと観られるものがあったらな』と言うケースでPCを持って来て腰をかがめて目を細めて…それも本来やってることより気を向けて…作業したりすることに疑問や不満を待てない人が多いのでは無いかと思います。

日本のモバイル系製品やPCの製品って、どこか、こう、高機能かちっちゃいのに全部詰め込む、的な発想してばかりいませんか?

そのために犠牲になったもの、いっぱい。
UIだけでなく、価格。そして、本来道具になるはずの真の使いやすさへの追及。


ゲームも大画面で楽しむより部屋や電車でDSをちまちまっと触る方が売れる。
日本人は、根っからオタクなんだな、と思います。
ある意味、マスメディアの戦略にキチッと収まってる訳ですが、

でも、それは、若いうちだけ。

30も越えてくると、小さいものよりも「見やすさ」使いやすさを重視したくなりませんか。

目が悪くなるとかだけじゃなく、色んなことを覚え、体感し、小さいことにチマチマっとコダワルのもなんだかな、っていう裏の考え方も出てくるからではないでしょえか。
そんな感覚で物事を見たことありませんか?

さいころの「100円」と自分で稼ぐようになって今の100円の使いみちや金銭感覚と比べた100円の価値と違うと思いませんか?
小さい頃の近所と大きくなって車を持つようになってからの近所の定義はやっぱり変っていませんか?

そういったことを考えると、いつまでも小さいことにこだわりつづけているのは、いつまでも少年アニメを追いつづけるようなもので、いつまでも成長していない事なんでは?と考えてしまう訳です。

つまり、いつまでもモバイル重視のPC作りを続けて、いつまでも同じリビング向き=TVの発想を続けている今の日本の『デジもの』産業には発展が無いのではないかと思ってしまう訳です。

見ている視点が低いと先の方まで見えないです。
今の日本に必要なのは、猿真似と言われようが、敗北と言われようが、まず、この大波の中でどうやったら一番になれるかを探る事では無いかと思います。
ソニーみたいに真っ向から立ち向かわなくていいんですよ。便乗して儲けを出す事の方が大切なんです。
戦って失うばかりはダメ。



さて、iPad延期になってしまいましたね。

こう、なんというか転送業者の温床になるのを判りつつも、
米国内優先にしてタマを回した作戦、これはこれでアリなんじゃないかと思っています。

個人的にはヤフオクでも2台買えそうな値段になったままなので、ちょっと頭来ていますが。
で、この準備期間に何が出きるか?
を考えてみたのです。

キャリアは→ソフトバンク、ということを前提にして、

(1)ソフトバンクは書籍も扱っているので、→iBookStoreの準備が可能ですよね。

(2)WiFiは諦めて3G版を日本優先に確保…だったらいいですね。

(3)ソフトバンク以外の選択肢の確保(競争力)

の3つは水面下で可能ですね。

特に、iBookStoreの準備は期待できるような気がします。
ソフトバンクが扱う種類だけでも先に提示出来てしまえば、後から付いてくる大きくないところは動きやすいですからね。

それと、日本はWiFi版より3G版の方が受け入れられやすい環境です。
前にも書いたことがあるのですが、日本で未だに1円パソコン(通信抱き合わせ)が売れているという事実。
一人暮らしとかの場合、いちいち固定回線を引いて無線環境を構築できるルーター買って、とかやるのは敷居が高いと思うのです。

確かに簡単になったとはいえ、3G回線を初めからセットしてもらって、どこでも使えますよ、って売った方が使う側も楽。
まして、機械(IPルーター)等のレンタル+月額料の光回線を契約するより安い可能性もある・・・なら尚更です。

そう、今の時代固定電話を持つ事がもったいなくなってきていますからね、下手にWIFIとか色々難しいことやらせるより、家にパソコン一つあればイイ、あとはこれですよ、ですみますからね。
今時iPodなどの携帯音楽プレイヤーなんて誰でも持ってるでしょう。その母艦は少なくても近場にある人のPCです。


インターネットさえできれば、あと写真さえ管理できればあとはイイ、って人、たくさん居ますよ、ほんと。
そんな人たちに、難しいこといわず、ほれ、って渡せる初めての端末なんですよ。

革命は始まったのです。解らなければ、それはそれで仕方無いことなんです。