数年ぶりに起こる切り替わりの時期

2020年、時代は変遷のタイミングに来ていると思う。
時代の波は、大抵 IT機器の動きでわかる。

今度の場合、わかりやすいところが「5G」だろうか。
いや、コレそのものは普及に時間がかかるのでもう少し後になりと思われる。
それよりも無線環境のニーズから大きく変わっていきそうだ。

実は、我が家の無線環境はかなり古い。
光回線に形こそは四角いが、AirMacで飛ばしている。確かg規格の初期に近い頃の無線LANステーションだ。

今やaxの規格が主流になりつつある。
有線もGBクラスのネットワークで組むのが当たり前だが、意外にも無線環境が疎かになりがちだった。
PlayStationも「3」で止まっている。
普段家ではiMacしかもそれにHDDや大容量のSSDを繋ぐ環境中心に使っていたため、無線は「遅くてこんなもの」という認識だった。

このステイホームなGWを過ごし、我が家の無線環境が遅いことに気がつかされた。
NETFLIXを2台の端末で観ようとした時に、遅延で片方が再生できないことがたまにあったのである。
もう片方の視聴を止めると、反対側がスムーズに流れるといいうのを見て、我が家の無線環境が「混雑している」ことをかなり実感した。

「こんなものだろう」と思っている時、それは大抵は「時代に取り残されている時」だ。
時代は「こんなものだろう」が来る前に先手が打たれていることが当たり前で普及に時間がかかることを見越して市場は動いている。
大切なのは「安くなるのを待って導入」するのが良いか、それとも「先駆者的に時間をお金で買うか」のどちらが良いのだろう?という悩みにおける選択基準だ。

今までの例を見ていると、初代に飛びつくと、必ず初期不良なり導入における試行錯誤の苦労はつきまとう。これが通説だ。
新製品の初代に飛びつくと、必ず嘆く結果になる。
だから、人によっては3台目まだ待つべき、という人がいる。それは正解だ。
投資額だけを見ていると非常に有用な選択である。

しかし、実は3台目はワナでもあったりする。
初代は世に認められたいために必死にコスト度外視で作る傾向があるが、3台目は投資コスト回収ターンなのだ。
1台目が出て、2台目が出て、3回目が出るということは世の中に認識されたということだ。つまり「売れた」ということでもある。
2台目は1台目の欠点を補い・かつ機能不足を補って登場する。3台目は2台目までの技術をより安く作り、広めに行く普及モデルなのだ。だから、そこに技術革新による「驚き」はないことが多い。稀にソニーみたいな企業が3台目で真の機能を搭載することがあるが、それは初めから計算された出し惜しみのため、わりと稀だ。


5台目くらいになると、逆に収束が始まる。ここで大きな方向の変化が出せないモデルは大抵そのまま維持をしていく製品になる。

選択肢はあるようでない。4・5台目あたりで大きな変化が始まるとして、またその大きな変化が3台続くと仮定したら適切な買いのタイミングは「1か2」でパイオニア的な恩恵を得るか、普及し皆と同じものを安く使うかの実は2択である。


さて、私は1から4に行く、または2の初期から4の後期に行くのが一番楽しい。
人よりも早く「新しい体験」を得られるからだ。もちろんその分苦労も多い。しかしその苦労は、そのカテゴリにおける課題そのものだったりする。
課題に取り組んで、その改題を解決に導ければ、人よりも2〜3年早い時代を生きていける。それを繰り返し気がつくと人の何倍もの知識が蓄積されていく。
課題解決のためのアイデアがストックされていくのだ。

昔はそのために「苦労は買ってでも」という気持ちがあった。
今の時代は、かなり早い段階で知識の共有ができるようになったので慌ててファーストに飛びつかなくても情報が得られる。
ただし、Youtuberみたいに企業の「足」として使われている場合も多いため偏りがちな知識になりつつある。
TVというシステムは衰退し始めているが、インターネットの動画世界やレビュー世界も同じような時期に差し掛かっている。
だから情報を自分で見極めなければならない。

そこで、一つのモノサシとして判断できる基準が「こんなもの」と感じた時の気持ちだ。
最近はこれを重視している。

こんなもの、と一括りでいうのは簡単だが実は見つかるのがとても難しい。
「こんなもの」と感じるのは「違和感」が出てこないと気がつかないからだ。

何か現象が起こった時、こんなものだろう、と自分を押し込めて初めて気がつく。
ライト・・・灯が黄色く弱くなっている時は気がつかないが、パツパツと点滅し始めてようやく「古い」ことに気がつき「何年もたったったから」「こんなものだろう」と気がつくのだ。
もちろん、普通はそこで「切れたら対処しよう」となる。
賢い人は、点滅時点で「備え」を始める。

しかし、コロナ騒ぎのマスクよろしく、普及世代に購入すると「切れる時期」もまた皆同じなのである。つまり「皆が欲しくなる時期も同じ」頃にやってくる。
欲しい時に手に入らない現象になると、非常に厳しくなる。

では「備え」が良いかというと、それも購入しているのに使わない時期がある、ということで実は機会損失でもある。


我が家の光回線の引き込み自体はさほど遅くない。
しかし我が家の無線環境はだいぶ遅い。

 

今回の「何か」は無線環境を見直すきっかけになった。気がつくと、2019年から新無線環境がリリースされており、それがaxな環境だ。
a/bからgになり、気がつくとaxなる環境・・・WIFI6の世代になっていた。
今回のWIFI6は、スピードだけではなく、個々の端末へ届かせ無線の道路の「幅」に随分と気を使っている。

来るべき、5Gの世界には少し物足りなさがあるスペックかもしれない。ただし5Gがきた時に家中の端末に恩恵が得られる。
WIFI6に対応した環境は端末から徐々に始まっている。すでに今発売されているiPhoneは対応している。
5Gが当たり前になってくるとき、実は「光回線」そのものが「不要」になるかもしれない。5Gのモバイルルーターを使う方が速いっていう事態になるかもしれないからだ。
それをうまく使えるかどうかは、WIFI6の環境を準備できているかどうかに関わっている。しかしその恩恵を受ける端末はまだまだ少ない。

1台目と2台目のどの時期に導入するかで、次の切り替えのタイミングも決まる。
マスクとは違って、生活貧困レベルまで下がる話ではない。
が、先を行く人はどんどんと先を行くのである。

自分はどっちで居たいか。

今も、そしてこれからも悩んで生きている。
今までの経験から言って、一つハッキリと気が付いている点がある。

 

それは、知識があると『騙されにくい』という点である。