iPadが市場に与えるインパクト

正直、iPodiPhoneのように否定的または楽観的なマスメディア記事が多いような気がしています。
これが「書かされているもの」ならば「まだまし」ですが、本当に心からそう思って書いているものだらけなんだとしたら、日本はもう駄目かもしれません。

どんどん出てくる海外の技術にいいように征服されていく形になってしまいますね。
もうその感じが大きくありますが・・・。


気がつけば若者のかなりの人数が電車でiPhoneを使っています。いえ、この間お年寄り同士で持ち合って話し合っているのも見ましたよ。
そういう過去の轍を考えてiPadがどう展開されるか予測してみます。

まず、3〜4月に発売されるとして、今年前半はPC好きまたは今あるPCの置き換え需要向けに「初めから欲しい」と考えていた人たちに売れるでしょう。
これは用途関係なしに、とにかくiPadの魅力に取りつかれた人。これから普及に向けてエバンジェリストになってくれる人たちです。
購入のほとんどがiPhoneを持っているか身内にiPhoneを持っている人たちでしょう。

電子書籍市場が立ち上がるかどうかは正直判りません。が少なくても漫画もしくは動画の分野でどんどん使われるでしょう。
iPadならではの新しい分割ビュースタイルのインタフェースの思考錯誤が行われ、書くアプリが対応していく期間です。

8月ごろになると、3G版をどこかの通信会社が100円販売し始めるでしょう。
こうなると一気に一般家庭に普及していきます。
正直WiFi版の方が安いため、一般的には受け入れられやすいように思うかもしれませんが、WiFi版は家に無線ルーティング機器が無いとインターネットすら使えません。

イーモバイルなどのPocketWiFiの方式では電波の問題で日本中で広まるとは思えませんので、SOFTBANK等から3GをブリッジしてくれるWiFiルーターとセットで出るか、初めから3G回線前提で発売していく形がなされて初めて普及時期になります。

10月以降、冬にかけて、教育市場またはゲーム市場、ビューワ市場が動き出します。この頃ようやく特別なアプリも準備完了し、例えば考えただけでも下記の市場にテスト導入されていきます。

 ・教育現場・・・特に低学年層の私立学校や、塾、大学などで教科書として
 ・技術分野におけるPDFやマニュアルビューワ兼 関数リファレンス本的用途
 ・工場や出荷場などの部品確認(写真カタログ)/説明用端末
 ・医療や建設現場における電子カルテの現場用カルテ等ビューワ
 ・TV会議とセットで用いられる会議用ビューワ
 ・店舗などで注文端末
 ・電子辞書分野を駆逐
 ・株式や営業、日報レベルの業務報告で液晶とにらめっこしていた人が置換

使い勝手が解らないうちは、単純に検索もできる電子本として使われるでしょう。
それは序章にすぎません。
どこからでもインターネットに繋がり、かつ、どのアプリからもWebを呼べる、この便利さは、端末で検索処理し詳細やリアルタイムはWEBからシームレスに取得できるという結合感が合わさったとき、本来の真価が発揮されます。

これらの「便利さ」が認識されるのが恐らく年末。今年の年末には来年の新型を踏まえて「お値打ち価格」になったiPadがプレゼント用に大量に出回ることになるでしょう。
そして、ちょうど一年後、さらに薄く軽く大きくなり、頑丈になった新型が発表、来年の春には一気に導入をしていく団体が増えていき・・・。

iPadが市場に与えるインパクト、それは、2年後にはPCなんて持つ必要ないっていうことに誰もが判ってしまうことです。
もう、パソコンを作って売る時代は終わりということです。

メーカーは、iPadiTunesの母艦向けに「飛ばない」「データ容量がでかい」「電気を食わない」「場所を取らない」PCを作っていくのが良いと思います。

3年後、ノートパソコン触っている人の方が「まれ」な世界に変わってしまっちゃいます。はい。