iPad一見肩すかし、実は!?


ついに発表されたAppleタブレット。予想(というよりは希望)とは裏腹に、OSはiPhoneOSで稼働。
私が一番びっくりしたのは、iPhoneの等倍の解像度ではなく普通のXGAだったこと。

え?OSは純粋なMacOSじゃないのに、解像度は平気なの?と思ったけど、紹介ビデオとかをいろいろ見ていると良くわかった。

MacOSは、MacOSX以降の新しい一歩を見つけたようだ。
正直、MacOSXになってから、どうも昔のようなワクワク感が足りなかった。なんというかコンピュータを触っている感じで道具を触っている感じとは違う感じがしてたのだ。

今回のiPadですべてが理解できた。

Appleは長く続いたMacOSの弱点と昔あって無くしてしまったデバイスを触っている時の何とも言えない充実感、両方を克服する道のため、いままでのMacOSを封じ込めるつもりなのだ、と。

私たちが考えていた希望は、「iPhoneOS」で動くアプリと「MacOS」がもっている自由さだった。だからタブレットについては「両方が稼働するもの」期待していた。
動くソフトが数少ないという弱点と、X以降消えたワクワク感の両方が戻ったのだ。

Appleは、それがユーザーにとって良くないものだと判断したようだ。
おそらく、今後iPadの登場とともに、従来のProでない路線のPCプロダクツは消えていくだろう。
MacBookPro、MacPro、サーバー製品。MacMiniは残るとしても、残りの中途半端なノートブックやiMacは1タイプを残してすべて消えていく可能性がある。

AppleiPhoneのUIは世の中に受け入れられた、ならば、このUIを拡張する道を選んだのだ。
iPadの紹介ビデオを見て、ビックリしたことが2つあった。

ひとつはピンチで広げた指を広げたまま画面を移動していたこと。
もう一つは2ペイン(画面を分割して左側にリスト、右側に中身を表示する画面分割スタイル)を行っていたことだ。

iPhoneは320ピクセルの等倍でずっと行くと思ってた。しかしこの分割をするOSの仕組みを導入したことで、がらりと変わる。そして、画面が広くなったからこそできる新しい指の動き(UI)の拡張。

これは、解像度が多くなっても・・・320x480から1280x1024になっても、また、たとえば27インチのiMacのディスプレイが取り外せるくらいの大きさになっても、iPhoneと同じ指で操作することができるOSにしていくことができるようになったのだ!!


これが何を意味するか。処理の速いCPU、解像度の制約からの解放、両方合わせれば携帯端末というものでいくらでも好きな形のプロダクツが作れるということだ。
極端なことを言えば、iTable(食事用テーブルに画面)、iWhiteBorad(会議用)なんかも作れるということだ。

一見、Touchがでかくなっただけ、だが、中身がそうなったのだ。
そして、その恩恵をうけるかのように改善されたスケジューラやメールソフト。
もう、ワクワクしてたまらない。

昔から描いていた未来のコンピュータが、ついにやってきたのだ。

TouchがでっかくなっただけのiPadだが、このOSの拡張でいろんな分野で活躍する。
医療、アパレル等の在庫管理、POSレジ、営業ツール、等々。会議資料をプリントしなくてもよいA3も登場するかもしれない。

iPhoneがというよりMacOSがビジネスで一番使いやすいもの、というスタイルを作り上げられる。
なにせ、複雑になって使い方に困るようなMicrosoftのOSやソフトと違い、普段みんなが携帯電話で使っている、もしくはiPodで音楽を聴いているその操作感のまま、いろいろなものが操作できるのだ。

これは、企業からみた教育面でものすごく違う。
表計算みたいなのは無理だろうが、レポートなんかはこれでいいかもしれない。
クラウドiPadで記入したものを一気にサーバで集約、サーバー上でレポート。データはそのままDBで蓄積。簡単に検索。必要なPDFで出力し端末に戻す。

紙がいらない。紙のように見ることができ、紙の弱点である検索性が補える。
教科書やカタログなんかをいくつも持って歩くことなく簡単に見られる。

そういう意味で、すごい。
単に今までのiPodTouchが大きくなるだけなら、任天堂のDS LLのように年寄り向けね、で終わるんだけど、そうじゃない。
大きくなることで意味がある。大きくなった画面を分割して役割が与えられることで更に便利さが増す。やりたいこと見たい情報が整理される。
(DS LLについては、大きくなったんだからコントローラの配置も考えてほしかった。持つ場所からボタンが近すぎる。俺の手で使いにくい)

結局、家で仕事しない人には、高機能なパソコンなんていらない。
まして、家族一人一人になんか、もっといらない。
将来、管理用にMacMiniiMacを1つ。あとは2万程度で買えるiPadで十分、という家庭内ネットワークが出来上がっていく。
3G回線の押し売りセットで100円販売もありうるだろう(実質12万とかになるが笑)。


すくなくても、PT2で録画したTSファイルを、iPhoneアプリ「AirVideo」とPC側に入れるサーバソフト(無料)で録画したTV番組をどこにいても(追っかけ再生でも)観られる環境は、もう我が家で実現している。
お風呂でもコタツでも電車の中でも。

もう、未来は来たのだ。雑誌を電子で売ろうが売るまいが、同人誌レベルからbookの販売、収益の上がらない作家のオリジナルコンテンツを自ら切り売り、そういうところから、どんどんスタートして、大きなとこが対応しなくても十分、という世界は来る。
雑誌なんて、読んで捨てるだけなので、まったくのECOじゃない。
すぐに変わる。


うは、きましたよ、ついに。