そういえば、エコシステム

iPhoneの特徴であるアプリ。これによってiPhoneの進化はここ半年で大きくなされたわけで、(WMケータイにはありましたが、一般的に)従来の携帯にはない機能追加の楽しみが増えましたよね。

素人が数ヶ月でiPhoneアプリ発売、とか、色んな大作が出てきたり、はたまた逆にDoCoMoで出していたアプリをそのまま単純に移植して大目玉食らったりするもの、色々ありました。

確かに既に2万本以上もあり、1年待たずに飽和状態になってきています。

こういうとき、市場を形成していく1つのあり方として、このアプリとこのアプリを組み合わせるとこういうことができる、みたいな関係はとても大切です。
Adobe PhotoShopなどのような1つでなんでも出来ちゃうようなソフトは、バグやアップデートの小回りを潰すだけで、個人の開発家にとっては負担が大きすぎます。

例えば、私のiPhoneの中にあるそういった関係を成しているソフトは、Darkroom(本体が「揺れない時に」シャッターを押すカメラ:手ぶれしない写真)や犬カメラ(犬の鳴き声を発生し興味を引かせて写真を撮るカメラ)と、TiltShift(写真の任意位置と範囲にボケ足を生成するアプリ)だったりします。

「手ぶれしないで撮るカメラ」+「対象以外の背景をぼかすソフト」、という組み合わせを行うことで確実に狙った「絵」を撮るという目的が果たせているわけです。

 ところが、エコシステムというこの考え方、一見そうだ、便利だしいい方向じゃん、と思うのですが、1つだけ問題があるのです。

それは、先の例のような使い方は、まだ解りやすいと思うし「やりたいこと」が完結するからいいのですが、最終的にどんな組み合わせをするにしろ「ユーザーの要望を応えるアプリを誰かが作らなければならない」というジレンマにぶつかるのです。

先の例でいうと、

(1)ぶれずに写真を撮る→ぼかしを調整する
  ↓
(2)F値の良いレンズを使ったような効果の写真を作れる(目的が達成)
  ↓
(3)そこにExif情報を調整したいという要望が生まれた
  ↓
(4)元の写真からExifデータを抽出して新しい加工写真に再展開して欲しい

・・・(4)を実行してくれるアプリが欲しい!

ってなるわけです。

この(4)は誰が作るか。

できなければどこかのアプリの作者に要望が行ってしまいます。
作者さん、こんな機能を追加してよ、という要望が脹れ上がります。

作者側としては、確かに応えてあげたいけど、大変なんだよね、その実装。という気持ちも増え、簡単なものだったらいいけどそうでない場合には結果作者のモチベーションを下げてしまう。

そして「肥大化した別アプリ」を誰かが作る→そっちが流行り、そっちに要望が行く。

・・・というような方向に行ってしまう、悪い循環が始まるのが今の世の中の状態です。


エコシステムの最大の問題は、


(1)繋ぐために「何が必要か」を整理し統合的に情報を集める手段
(2)その情報から「よし、じゃぁ、それは俺が作ってみよう」という開発者のモチベーション


をどう構築するか、というのがキーとなりこの壁をどう突破するか?という問題を解決できないと前に進まないのではないでしょうか。

そして、この2つは、実は単純なようで大変。よっぽどしっかりした掲示板等でよっぽど周りに告知がなされ、皆が使ってくれて皆で整理できるような仕組でも生まれない限り、片手間でできるような内容・管理ではありません。


でも、今は、(A)2chまとめサイト、(B)Wiki、の2つがありますからね、もしかしたら何とかなるかもしれません。

「こんなアプリが欲しい、誰か作ってください」に対しての情報を集める場所と、それを見て開発者が作ったことによる「利益を還元できる仕組」がどこかにあれば、iPhoneのアプリは、どんなに飽和しても発展していけると思っています。

願わくば、そんな市場になって欲しいし、Apple自身が先導して(信者がどこかに作るでも)始めれば、iPhoneの世界はもっともっと広がっていくと思うのです。

・・・気持ち的には、私もエコシステムを応援しています。かなり他力本願ですが、ええ(笑)

こういうのがあれば、こういうのが欲しい、それは、もう、キリガナイくらいです。

昔似たようなWebSiteがありましたよね・・・。頼みcom。

Z505のときに、使いましたが、あれは大手メーカーや利益が無いとやらない、という商売の見方でしか終わらないので、もっと、なんか、こう、いい方向で纏まるアプリ版の仕組があればいいのですがね・・・。

最後は、人財リソースの金銭的な還元に落ち着いちゃうから無理なのかな、やっぱ・・・