[ボヤ斬る>misc]レトロゲームに思う

今日は、結論なしのボヤ斬るで・・・(笑)

この間、久しぶりにレトロなゲームを遊んだ。ファミコン任天堂サッカーやスパルタンXHAL研のロロとかだ。
なんというか、この時代〜スーパーファミコンまでの時代は思い入れが有る。
その頃そういう仕事をしていたし、あの頃は夢がいっぱいだった気がする。

久しぶりに遊んだレトロ・・・といっても物凄くレトロすぎで、色なんか少なくて当たり前。
背景もちゃちい。ぜんぜんリアル感もない。

でも、面白い。なんというか、ゲームってやっぱり面白いよねって、久々に感じた。

あの頃は、自分の工夫や創造物で色んな人が幸せになったら嬉しいなと本気で思ってた。
たぶん、ゲームをつくっている人皆がああすれば面白い、こうすれば面白いって真剣に考えていた時代じゃないだろうか。
今の時代でもそうだろうけど、でも、今の時代は少し違うんじゃないかと思う。

全員が同じ方向に向かって「面白い体験が出きるものを作ろう」ではなく、面白いものを考える人、リアルな動きを考える人、ストーリーを考える人、如何に奇麗に見せるテクスチャを創造している人、最後にソツなくまとめている人、なんつうか、一つの作品を作るのに色んな人の色んな思想が混じりまくって、それが結果的に作品としては素晴らしいけど、シンプルに面白いと感じられない、そういうものが少なくなってきたんではないだろうか。
というか、今のゲームは、もはやゲームではなく一つのインタラクティブな映画なのではないか、と感じます。

もちろん、そんな中でもNintenDogsとか面白いものは有ります。本当に如何に遊ばせよう、面白いと体感してもらいたいと感じるゲームは結構有りますので、全部が全部そうとは思わないのです。が、「凝りすぎ」があだになっていて、「こう遊ばせたい」が無くなってきたのかな、と。
だから、最近のゲームで「シリーズもの」以外で面白いなぁと感じるものも少なくなってしまったと。

まぁ、逆を言うとファミコンスーパーファミコン時代に色んなゲームの「形」が考えられてしまったのかもしれないし、また、経営する側にとってみれば、1つのゲームを何人もの人間が1年以上かけてつくるものに失敗は許されない。
(・・・極小ケースで例をあげるとすれば、税金とか保険とか家賃とか考えると1人最低月90万は要るとして、5人×90×12=5400万ものコストが年間にかかるわけだし、それを5400円で販売するなら1万個売れなければいけなかったりする。
無理に半年で4人で作るなら、2160万だから、4000個売れるだけで元が取れる)

実際は、このケースの20倍ぐらいの運営経費や人件費がかかるわけだから、間違いなく**ぐらい(会社によって不明)売れる商品を作ることが使命になってくる。もちろん、会社にはゲームを作らない人も居る。事務系の人や営業だ。

最終的にはこういうのを意識して計算していくわけ。


と、なると、シンプルな実験プラン→開発までの過程にはある程度体力が無いとやっていけない。
そこで、本流の「稼げるもの」としてシリーズものが考えられてくるわけだ。会社を維持するために、とりあえず「そこそこ売れる」シリーズものが生まれ、余力で実験ゲームを作る極小部隊と並行していくわけだが、最近のゲームを見るかぎり、そういう部隊も消えつつあるのかな、と思う。
また、ゲームを完成させるためには、物凄いデバッグが必要になる。オンラインならいざ知らず、オフラインのゲームは家電と同じで「後から書き換え」ができない。だからデバッグに相当力を入れる。
この期間はひたすら直すだけだし、穴が大きいと予想できない長さで時間を奪われていく。
大きくなりすぎたゲームの最大の欠点だ。

だから「不確定要素の強いアクションものやシューティングもの」は自然と淘汰されるし、ある程度システムができあがっていてストーリーを考えるだけでそこそこ売れるRPGものはどうしても増えてくる。
個人的には、HAL研のロロや、任天堂ゼルダみたいなアクション+パズルの要素がたっぷり入ったゲームがしたいんだよね。
ああいうのはハマル。なんというか数学の数式を解くようなはまり方。

最近、そういうのって少ないな〜と思う。
そういうのを考えてると、あぁ、レトロなゲームのように「シンプルで面白い」をゲーム業界に取り戻すにはどうすればいいかって考えちゃったりする。

俺に財力有れば・・・とか思う瞬間な訳です(笑)


でも、ことゲームに関しては答えは簡単で、ゲームのプログラムの窓口を広げ、一般ユーザーが(一般ゲーマーが)ゲームを作れる環境を提供するのが良いと思う。
なんとかツクールみたいなものから始ってもいいし、ファミコンレベルをゲーム開発をサポートするアニメーションドライバー+マップ制作ツール&PhotoShop等からのbitmap取込みツールの提供でもいい。

ファミコンでアニメーションドライバーを動かしたら遅くて・・・というのでも、今の時代にそれを提供しても遅さの抵抗は無いはず。
SONYPLAYSTATION3任天堂のRevolutionでは、そういう環境がでてくることを切に望みたい。
上記の開発キットが、3万以下で手に入るなら、欲しい人は買う。


個人レベルで「面白い」ゲームの核を実らせ、それを会社が高額で買取る。
こういう仕組みが出きれば、一攫千金のチャンスもできてきて色んなアイデアが生まれてくる。会社は生まれてきた「核」をきちんと育て上げて、商用に耐えるレベルにして色々なメディアで展開したり、キャラクターものと組み合わせてミックス化して違う部分で商売をする。
こういう世の中になってくれると、また面白いと思うんだけどな。

もし、任天堂のRevolutionが昔のファミコンレベルのコードも動作するのなら、あの時代のアニメーションドライバーとかキャラクター作成ツールとか移植して一般に販売すればいいのに、とか思う。USBメモリに自作ゲームを・・・

と、ここまで書いてきて、思った。

 「ウイルス対策が必要になるのか!」

と。まぁ、それを考えるとHDD搭載のPLAYSTATION3はアブナイか。
家庭用ゲーム機が進化すると「一発工場出荷状態もどしボタン」を用意する必要が欲しいね。
それ付きなら、怖くないか。

PSPがそれに近い状態になりつつあるので、ちょっと興味あったりはする。
でも、ゲームをやる時間を生み出すのって・・・難しいよね。