プリインストールソフト

「今のパソコンは、中途半端に完成されている」という言葉をコメントでもらいました。

機能もそつ無く、ツブシが効く。つまり、何を買ってもやりたいことはそれなりにできる。
それだけハードウェアスペックが満ち足りている世の中になった、パソコンのハードはそこまで性能が上がった、ということですが、まったくもって同感です。
そして、それを実現してきたハードウェアメーカーの努力は素晴らしいと思います。

パソコンに何を求めるか、というスタンスによって見方は変わると思うのですが、パソコンでこれをしよう、という目的が無くても、昔苦労して使いこなしてたことが、それこそ「誰もが」同じことをそれなりにできてしまう、そんな時代に突入したのかと思います。

今の時代は、もう、メーカー製品だろうが自作機だろうが、ショップオリジナルだろうが、パソコンは何を買っても変わらなくなってきてしまいましたね。なんていうか、家電でいうとTVを選ぶ感覚よりは掃除機を買う感覚です。大画面やデザイン、色の奇麗さとかを選ぶことすら「あんまり気にしていない」感じで「どれだけ吸い込むか、手入れが楽か、音は静かで邪魔にならないか」を気にする感じに近い・・・。

使われ方や情報の集め方も変わってきていると思うのです。

例えば、ワープロといったら、もうOFFICE。というか、ワープロの存在意義すら薄れてきているような気がします。
文字入力はワープロよりエディタ(の発展系)中心の人が多い気もします。つぅか、MSのWordですら、ありゃHTML(XML)エディタだしね。

何か書類を作るならEXCELPowerPointで資料や書類を作成。デザイン系ならIllustrator

今時ワープロをメインに使っているビジネスマンなんて少ないのではないでしょうか。

メールソフトこそは、まだまだ多種多様、個人によって何を使うか差が出ていますが、音楽ソフトなら iTunes。人によってはSonicStage
動画ソフトは見るなら買った時に付いてくるやつ、編集は映像ならPremierかUread系。携帯関連ならフリー携帯動画君ツールみたいなもの。
画像収集ぐらいかな、MacユーザーはiPhotoでしょうがWinユーザーはそれ用に買ってるかな?ってのは。

もっとも普通の人は、そこまでやらないで、購入時についているアルバム管理ソフトとiTunes、後はインターネットとブラウザだけ。
ちょっと進んだ人はデジタル地図を買ってきて遊ぶ、家計簿ソフトで管理してみる、あとはゲームで遊ぶ。


なにを言いたいかというとですね、PDAのときでも書いていたんですが、こんな時代だからこそ、日本のメーカーにはHyperCardな思想が欲しいなと思うんですよ。
HyperCardそのものが欲しいというわけではないんです。
今や、HyperCardFLASHやHTMLなどに取って代われる状態ができあがっていると思うのです。

だから、機能や仕掛けについてっていうことではなくて、自分たちで何か作る、皆で作ったものを共有する、作る作業は簡単であって欲しい、という「コンピュータって色々できて面白いよね?」っていう雰囲気が、今の日本のパソコンに決定的に欠けているような気がするのです。

それはPDAでもそうでした。コンピュータで色んな情報を集めといて、それをPDAでも見られたら便利だよね、って誰もが描くストーリーなのに、結果として持ち運べたのは「テキスト」と「画像」だけでした。・・・PDAは先の話しの対象「皆」が「外出先の個人」になるだけなのに。

情報収集について・・・インターネットのサイトでは、気がついたら情報源はマスメディアか2ch、あとは昔からのサイトかblogぐらい、となっていて個人でコアな情報を発信する人は停滞していることを前の日記で書いていますが、パソコン業界も同じように淘汰が進んでいるように感じます。

で、ですね、プリインストールソフトなんですが、何を望みます?

私は、ウイルス対策ソフト、PowerPointEXCEL、写真加工・整理、地図、iTunes、ぐらいですか。
写真関連以外は、もう、定番でいいよ、余計なの必要ないよっていう感じなのですが、どうなんでしょう。

うちの嫁さんも、インターネットをブラウズするのにはパソコン良く使うけど、他は音楽聴くために取込むぐらい。
MSX時代から、もう20年近くパソコンを使ってきた自分ですら、パソコンは

「エディタ」「写真整理&加工」「EXCELPowerPoint」「音楽の取込みかTV録画」「メールかブラウズ」「FF」

ぐらいにしか使っていなくて、あとは3Dホームデザインソフトぐらいしか使ってなかったり。
ホームページをしっかりやることすら辞めちゃった(時間制約的にそうなったんだけど)パソコンで何かをするって、かなりウエイトが落ちました。
いや、違う、もともとこれらしか望んでいなくて、それが「うまく実現しなかった」ことが多かったから、色々あーだこーだしてただけ、なのかもしれない!

やっぱ、あれですね、パソコンがパソコンでなくてもいい時代になってきたようですな。
こんな時代だからこそ、プリインストールなソフトは、メーカーなりに色を出しつつ、共通化を図って欲しいです。
で、その共通化をオープンにして、それを皆がうまいように組み立てられる。

いわば、MacOSXに登場した、スポットライトとオートマーター。あの技術。あれがどんなソフトでも同じようにコントロールできて、あのソフトでこの処理をしてこのソフトでこの処理をして、ってことをもうちょっと進めていくとですね、いい感じじゃないかなぁ、と思うんです。各メーカーがそれに賛同して協力していけば、の話ですが。

「個人としてのカスタマイズ」の先にあるのは「秘書化」と「情報の共有化」ですよ。

MicrosoftのOSに足りないのは、そこなのかな?
Macも10.4にして、ようやく昔のclassic時代の面白みが戻ってきたかもしれません。

ここまでづらづら書いて感じた。iTunesしかり、Windowsしかり、CPUしかり、全部日本主導じゃないね。
気がつくと、猿まね日本が復活しているのかな、だとしたら、哀しいかな。

マンガとか、結構日本は凄いと思うから、クリエイティブ分野で劣ってるとは思わないんだけど、なんだろうね、やっぱ組織なのかなぁ。

あぁ、またただ単にボヤいただけになってしまった(反省)。