パソコンで、さて、どうしよう。

最近のノートPC

最近、ノートPC・・・というだけでなく、パソコンそのものへの興味というのは薄らいでいるのが事実なんですが、
その反対に、またPCと浅く広い関りを持つ仕事に付いてしまいました。

そこで、今、魅力あるパソコン、というか、買ってもいいかなと思うパソコンて、なんだろう?
と、また本気で考えるようになっています。

昔やっていた時は、PowerBookG3だったり VAIO SRの時代だったので、「かっこいい」「スタミナ」の両方で後は無線が付いているとかHDDが大きければというだけで売れる時代でした。

今改めてみるとパソコン業界はかなり厳しい。
たとえば、モバイルには既にデザインとスタミナとセキュリティが全部満たされていなければいけない。
そのバランスも各社で決まってて、

 デザイン→SONY
 スタミナ→Panasonic
 セキュリティ→HDDなしパソコン(dynabookとか)

って感じですよね。

また、ノートは完璧に3極化していて、スタミナのモバイル/ゲームも出きる大型/CD付いてバランス重視のビジネス、という感じになってきてて、typeUみたいな異端児はもう売れない。
逆にゲームが出きてTVが見られないでかいノートってのは売れない。しかし、そういうのって買い替えユーザしかあんまり見ていない。
かつてVAIOのSRとかU101のようなマシンを求めていた人たちも今では勢いが無い・・・。

というか、業界をこうしていきたい、こうありたい、こんなふうにPCを使いたい、という感じで引っ張っていくようなWebサイトオーナーもかなり減っています。
自分のところもそうですが、他にも有名な個人サイトは更新をストップしたまま放置。あってもblogへの以降でこまめなレポートを書かなくなったし、意見もあんまり言わなくなった。

その背景には、PCがつまらなくなった、というだけではなく、実はもう2つ大きなものがあると考えています。
それは、

 (1)マスコミが素早くなんでも書きすぎる(写真等アップしすぎる)
 (2)中途半端な製品を完成させてから発売するというスタンスが消えた

の2つじゃないかな、と思うんです。
どういうことかというと、例えば新しいデバイス・・・そうですね、例えばCyberShotでもいいです。それが出たとしましょう。
前は、「雑誌が出るよりも早く皆に見せたい=自分のレポートが誰かの役に立てれば」という思いとかいっぱいあって、個人でこぞってページを書いてたんじゃないかな・・・そういうのが、発売日にマスメディアの分解レポートとプロの意見で(それがメーカーの思惑込みの意見であっても)ドーンと出ちゃうわけ。
で、blogでドコドコに記事が・・・URLはこちら、みたいな日記とちょちょっとしたコメントだけ書く。
そこには、もう、「思い入れ」ってのはあんまりなくてね、つまり興味も薄いわけです。


今でも携帯とかで「プレミニ2」がでた!っていってレポートしてるサイトは結構あるけど、PCってあんまり無いでしょ。
それだけ中身が共通化しちゃったってのもあるけど、やっぱ自分が新しいものを色々見ているあいだにこれはこうで、開発はこうで、中身はこうで、ってプロに先に、しかもあちこちでレポされちゃうと、別に自分がやんなくてもいいじゃん、ってことになってしまうのです。
その結果、気がついてみると個人はほとんど記事を書かなくなる・・・。

で、携帯見たいに、中途半端なデキで世に出ても、次の機種で変わるだろうみたいな感じになるので「完成度」がいまいちの製品ばっかりになっちゃってるのもたしか。
自動アップデート機能という「魔法」に騙されて、結果として中途半端な出来→ある程度アップしたらまた有料、という意味であんまりこう使いたい、こうしたい、というイメージ沸く前に「もうアップする価値無い」となっちゃったり・・・。

なんというか、もう、「こう使おう」という形をはっきり決めて、それに合うPCを作り上げてそれを売る、という形でないと興味沸かないんじゃないだろうか。だとしたら、パソコンに付加価値を付けて販売できない人達はキッツイよなぁ、と思ってきます。
例えば、PB2400cのサイトで有名な某M氏のつくった「VIS-A-VIS」。
Overlay等の液晶シートやPSPのスタンドなど、中々付加価値がある商品をサイト等を通じてトータルでイメージ貢献になっていると思うんです。
そういう発想で「プラスなにか」を提示できないと、ただパソコン販売を初めても売れないかと。

んじゃぁ、そういうのはどうやるんだ、というと、やっぱ、真剣な思いで「こういう人たちにこうアピールする」という意見を聞いてくれて一緒になって悩んでくれる上司と会社と「会社の体力」が無いとダメだと思うんです。

今は、効率重視になってきているので、「会社の体力」という時点でなかなか厳しい。
ホリエモンが、100人に訊いて100人がダメといったら「勝ち」という話をしていましたが、その「勝ち」を通すにはそれなりの立場が無いとダメなわけで・・・。



今、皆さん、どんなパソコンだったら欲しいですか?
こう使うのにこういうのがあったらいいな、というイメージすら個人から消えてきている、そんな世の中が怖い。
なんか、自由なツールであるはずのパソコンが、ただの筆ペンになりつつあるのが、なんとなく寂しいような哀しいような。

ふぅ。