iPhone Log#24: 今のiPhoneを今後売るために必要なもの
ここのところ、銀座のアップルストアに通い詰めてる気もする感じがするのですが、そこのiPod BarやGenius Barを見ていると、つくづく思います。
docomoや電通を始めとするマスメディアのネガティブな姿勢もそうですが、「守る」ために打って出た効果という部分もあるとは思うのですが、やっぱりそれ以前に必要なもの、それが見えてきます。
「iPhone、または Mac がわかりにくい」(この場合、判り〜でもあり解り〜かな)
ということです。
いや、利用しているユーザーからすれば、なんで、そんなこと、と思うのも当然ですけど、実際の日本の人は、そう思っているのが大半なんじゃないか、と思えてきました。
「日本は人に勧められないと、動かない社会である。
日本人は、人が使っているものと同じものを使いたがる文化を持つ」
ということを、ソフトバンクはもっと理解すべきだと思うのです。
CLIEのときもそうでした。使えば便利で楽チンなのに、皆「難しい」「特異なことをしている」の目で見ている人が多い。
iPhoneて、
- インターネットの情報にお金をチマチマ取られませんよ
- iPhone同士になってしまえば、PC相手であってもメール無料ですよ、今やskypeもチャットも無料ですよ
- 天気やTV番組、ニュースもGPSも無料で出来ますよ
- 自動的に最先端のiPodを買ったことになりますよ
- 着信音にお金を払う必要はありませんよ
- bigタイトルはありませんけど、ちょっとした時間に暇つぶしするぐらいのゲームやアプリはありますよ
- 今後のソフト的な改善・機能追加で携帯を買い替える必要ありませんよ
っていうメリットは「サービスの捕まえ方」ばかりで、iPhoneそのものの魅力じゃない。
- いじられていないインターネットの生情報がその端末で取得できますよ
ってのが、一番のメリットなんだけど、これはイコール
- 今使っている携帯もモバイル用のパソコンも要らないんですよ、捨てちゃってください
ってことなのです。でも、これを大げさに日本のマスメディアは取り上げるわけに行かないんです。
なにせ、スポンサーを失っちゃいますし、彼らの利益=社会の利益にもなっているわけですから。
だから、敢えて核心に触れずに色々伝えなければならないマスメディアの言葉を聴いていると、やっぱり解りにくい、ってなっちゃうんじゃないかな。
普通に。
だから、そういう料金やサービスのメリットの提案よりも、もっとソフトバンクは売る側として必至になって取り組まなければならないことがあるんじゃないかと思うのです。
それは、iPhoneが解りにくいっていうスタート地点を人の手や会話でフォローすること。
つまり、
- 買うときに、今までの携帯電話のアドレス等を移行するサービス
- PCを使うことが前提なら、MacOS や Windows とセットで販売するサービス
- iPhoneはPCとこうやって繋ぎます、遣いますっていうセミナーや資料の配布、雑誌特集
- iPhoneでエラーや動かなくなったときのサポート方法、FAQの確立、配付
等です。売るときだって、今までの携帯のように人を突っ立たせて売る、ではダメで、そこにMacと繋いで転送、iTunesの曲を転送、インターネットのブックマーク共有、まるでフランス語をしゃべるような滑らかな動きの日本語入力操作、などなど、魅力を動画で説明したりとかするようにしていかないと、伝わらないでしょう。
売るおねーちゃんもチャント魅力を理解できてない(もしくは知ってても他の携帯を売りたいから逸らかす〜)んだから
銀座のアップルストアでiPod Barに相談する人の中には、「WiFiでどんなことができるのか?」とか、電源長押しで電源を切れることも知らない人とか、たとえ壊れても家のPCと繋ぎさえすれば音楽が復活してくれることとか、知らない人がたくさんいます。
何も壊れているiPodを持ち込んで直してもらうだけの場所じゃないんです。ああいう場が(BARが)あることが、アップルってステキだな、と思います。SONYや日本企業にはそういうの無いし、電話でもまず初期化しろ、送れ、で終わっちゃいます。
昔、企業様相手にMacをサポートする仕事もやったので良く分かりますけど、みんなわからないことは自分で調べるのではなく「誰かに教えてもらう、または直してもらう」のが基本なんです。ここ日本では。
日本人は、良くも悪くもマニュアルを見ないで遣い始める、それで使えなければ駄目、という文化を長く続けてきたせいで、
「まったく未知のものには手を出せない、良さを理解できない」
という思考が溜まっていると思います。だから、壊れると自分で直さず、調べもせず「人に聞く尋ねるやってもらう」。
さて、そういう思考が若い世代から変わってきているのが分かります。電車の中を見ていると結構増えてきました。iPhone持ち。女性は20〜30代ぐらいが多いですね。フリック入力でメールしている姿とかウツクシイです。みんな巧いですね。
男性は30〜50代くらいか、二十歳成り立て前後が多いです。
確実に増えています。iPodユーザーとiPhoneユーザーを電車の中で数えたら、両方合せると結構な数が居るんじゃないでしょうか。iPodユーザーは「転送」については既に練習しているので皆便利と分かればiPhoneにいっちゃうかもしれません。
でも、確かに、Appleやサードパーティで解決していかなければならない問題はいくつかあります。
特に、現在のOS2.1の後で真っ先に対応しなければならないのはソフトウェア。またアクセサリなどの充実のためにハードウェアでも頑張ってもらわないといけません。
【ソフトウェア】
- auからくる絵文字付きメールが全部化けてしまうこと
- 一瞬だけ使えたgoogleの経路検索を使えるように圧力をかけること
- i.softbankのメールでフォルダ整理が使えるようにすること
- 地下鉄の停車駅ですぐに利用できるよう「ネットワークCHK」ボタンをホームに置くこと
【ハードウェア】
- ストラップホールが無いことによる落下危険のために、もっとケースの種類が増えること
- 望遠レンズと一体になったケースを出すこと
- もう少しだけPC要らずに何か出来る(カメラの写真取込みや印刷等)ようにすること(PictBridge接続ケーブルとか、デジカメ取込みケーブル等)
- 防水関連/スポーツ関連のグッズを充実させること(コレからは雪山)
という感じです。
そこまで解決されれば、後は、
iPhoneは遣いにくいんでしょ?=iPhoneはパソコンみたい=パソコンは使いにくい
この図式を崩せればいいだけです。
これも、でも、無茶苦茶 安価なMacOS X搭載ノートが出てくれば、もう少し変るかも。
今のMacは、初心者にも上級者にもそれなりに使いやすくなってるから、
iPhone+MacBook miniでセット販売すれば、結構いいかも。
来週は、その、MacBook Miniですか。楽しみですね。